自閉症について 6
ところが、インテリ的気風、気ぐらいの高い、いわば誇り高いエリートの家庭のそろっているところではどうも、このような雑な方法は通用しないのです。
なんでもひとつ育児論をぶたねぽ気がすまないという親がそろっていては、うっかりしたことを学校の先生がするわけにもいかないでしょう。
そういう意味なのです。
考えてみると、自閉傾向が育っていく土壌はどうもこのあとで言ったような地域や家庭の状況のなかにあるのではないでしょうか。
しかし前にも述べたように、自閉症自体の発生機構はいまだ不明のところが多いので、今のべたようなごとは、自閉症の本態に迫る、というよりも、いわばその周辺にある自閉傾向児について言ったものであるのかもしれません。
しかし、幼児、学童の多くの自閉傾向児はこの周辺に存在しているのであって、その意味では共通の問題点を示しているものといえるのでありましょう。
自閉症は現在では、その子どもの認知、感覚機構のもともと持っているアンバランスという視点から解明されてきているので、取り扱いの点からも、それほど楽観的にみることはできないし、子どもに対する治療教育も必要なケースのあることは念頭におく必要がありましょう。